ヒーロー

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謎のドラマが映し出されたエアコンガンガンのカンボジアでのバスで出会ったNGO駐在員のMさんの働いているNGOで無理言ってインターンさせてもらった時の彼の姿が印象的で忘れられない。
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バッタンバンというカンボジアの第二の都市と言われる都市に拠点のあるNGO
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そっからバイク二人乗りでカンボジアのコンクリートの道とただの砂の道を走らせること3時間。
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村の名前は聞いていないが、地雷撤去が終わったとされている村に着いた。
そこの学校は彼のNGOが建てた学校。
そこに行った時生徒がたくさん彼によってきて、先生も来てくれたことを喜んでいた。
映画でヒーローが悪役を倒して市民の元へ返ってくるシーンのようだった。
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そこの村を訪れたのは養豚プロジェクトという地雷撤去が終わったとされている村の家族はやはり収入が少ないので、それを向上させるためのプロジェクトの1つで、村の方達と話し合いをするためによくこの村に訪れた。
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俺も一緒に話し合いをしたが、村の家族が彼の仕事に本当にありがとうとお礼を言っていて、目の前で'お金のため以外に仕事をする意味'を肌で感じた。
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何が言いたいかというと、彼の給料は馬鹿みたいに低い。事務所が家だし、トイレの電気もつかなかった。
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大手の内定をもらっていたり、今年もオックスフォードから入学許可が下りてるほどのハイスペック。留学経験豊富で英語もペラペラ。
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きっと日本にいれば大きな家に住み、毎日美味しいものを食べて、、と'一般的な幸せ'は感じられるはずの人間。
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でもカンボジアでいつ足が消えてもおかしくない地域にわざわざ足を運び続ける理由がなんとなくわかった。
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俺もカンボジアに行かないで、そのお金で友達と酒飲んでブランドものを身にまとったりしたいなって思ったこともあった。
けど全て吹き飛んだ。
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彼のように1日3ドルのご飯でも構わない。
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俺はキラッキラ輝いていてクロムのネックレスより彼が眩しかった。
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いつも同じ服だねと言われても構わない。
他の人より一品少なくても構わない。
誰かのためになれるなら!